pha「しないことリスト」を読んで

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「京都大学卒業・日本一のニート」として有名なphaさん。
彼の独特の視点が面白く、動向が気になる人物の一人だ。
この3連休中には新作(といっても半年前の刊行)の「しないことリスト」を読んで心動かされたので記していこうとおもう。

 

phaさんは言う

仕事をがんばって、家庭とも両立させて、子育てもしっかりして、
老後の資金をきちんと貯めて、保険も入って、
健康のために体にいい野菜とかたくさん食べて、
定期的に運動して、社会人としてのマナーを守って、
友達からのメールをすぐに返信して、
流行も追って、英語もこれからの時代必須だからと勉強して、、、、
なんていう現代って大変だなーって。
そしてphaさんは提案する。
だるさを無視しない
元気でいつづけない
自分を大きく見せない
土日を特別視しない
過去に固執しない
家賃を払わない
つながりすぎない
予定を守らない
同じ土俵で戦わない
最後まで我慢しない
人の意見を気にしない
突き詰めない
絶望しない
ってことを。
そんな生き方を、「もっとがんばらなくちゃ」とか「社会不適合者だ」と非難する人もいるかもしれない。
でも、モノも情報もいっぱいいっぱいになった現代社会で、
うまく生きていくには、phaさんの「しないことリスト」なる生きる術は誰もが身につけておいた方が良いのかもしれない。
日本の学校教育で、「間違いをしてはならない」「人と同じでなければならない」「正しくなければならない」と教育されてきた人間は
とかく他人と自分を比較したり、完璧を求めがちだ。
しかしこの「完璧」というものが結構こわいもので、
「完璧」なものから少しでも欠けると、その人はダメージを受けて前に進めなくなったりしてしまう。
先日お昼ごはんにパスタを茹でようとして思ったことのだが、
パスタの麺は「茹でる前の乾麺の状態」だと簡単にポキッと折れるんだけど、
「茹でてしまった麺」だと折ろうとしてもグニャグニャ曲がるだけで、簡単に折れない。
あ、こういうことだなーと。
「完璧でいよう」といつもシャキッとしているような人は、乾麺みたいに見た目はまっすぐで他の麺ともおさまりが良いけど、
何かの刺激でポキットすぐに折れてしまう。
一方芯が残っているかどうかくらいに茹でてしまった麺みたいに、のらりくらり、ぐにゃぐにゃと世を渡っていれば、
見た目は「シャキッとしろよー」と感じられるかもしれないけれど、少々の刺激があっても折れない。
このパスタの例えが的確かどうかは置いとくとして、
phaさんのように、他人の目や既存の概念にとらわれずにあくまで「自分のペース」をつらぬいて、
(良い意味で)のらり~くらり~と生きていれば、心がポキッと折れたりしない。
世の中の多くのものに対して「たいしたことはない」と構えて見ていれば、
どんな形であれ生き延びていける。
「しないことリスト」を読んでそんなことを思い、
茹ですぎてぐんにゃりしてしまったパスタみたいな、
やわらかい勇気をもらったのでした。
「しないこと」を考えると、本当に大切な「したいこと」が見えてきます。
良かったら読んでみてください。子育て中のお母さんにもおすすめですよ。

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